WHITE ROOM COFFEE BLOG

コーヒーの抽出に特化した記事をメインに記載します

【コーヒーレビュー&ドリップ】april coffee Ethiopia REGESSA Natural

こんにちは、WRCのレオです。

本日はコペンハーゲンの有名ロースター"april  coffee”から届きましたRegessa Stationのコーヒーを実際に淹れてみてレビューしていきたいと思います。

 

REGESSA STATIONの情報

Regessa と言うのは農園主の方の名前?なのでしょうか。

 

ちょっと調べても出てこなかったのでおそらくそうなのだと思います。

 

彼はエチオピアのシダマ県ベンサ地区ボンベ村で生まれ育ちました。
彼は大学時に農業経営について学び、その経験から収穫、プロセス、ドライイングに熟知しています。
彼は4ヘクタールほどの小さな農園を経営しており、バナナの木をシェードツリーとして使用しており、その農園で9000本以上の単一品種である74158(Kurume)を育てています。

 

エチオピアなどのアフリカのコーヒーは多くの農家さんからチェリーを集めて処理する場合が多いですが、このコーヒーはエチオピアの中でも珍しく、単一農家のコーヒーですね。最近になってからちらほら見かけるようになりましたが、まだまだ珍しいですよね。

 

コーヒーの情報

産  地:エチオピア

農  家:Alo

品  種:Krume 74158

標  高:2270-2290m

精製処理:ナチュラ

テイスト:ラズベリー、フローラル、シトラス

 

価格帯

僕はサブスクリプションを使用しているので毎月大体同じような価格帯にはなりますが、単品価格ですと250gバッグで221krとなっていますので、日本円で大体4000円ちょっと。プラスで送料が75krと約1500円ほどかかるといった値段設定ですね。
なので、大体100gあたり1600円ほどといった価格帯。

 

豆面と焙煎度合い

割と小粒な印象ですね。2200m以上で育てられているのでだいぶ密度が高いことが予想されます。そしてエチオピアではEhiopian Heirloomとざっくりとした表記で品種が記載されていますが、さすが単一農家単一品種ロット、カラーも全ての豆均一に焙煎されています。

 

そして分かってはいるけど浅い!!
april coffeeはとても浅煎りにこだわっていて、どのコーヒーもとても個性的で綺麗なトーンのコーヒーが多いです。
今回のコーヒーも浅煎り特有のフルーティなアロマと色鮮やかな酸味が期待できそうです。

 

カッピング

このコーヒーの特徴を捉えたいので、カッピングを行っていきます。

カッピングの手順・条件は以下の通りです。

  1. 11gの豆をCOMANDANTEで21clicksで挽く
  2. ドライの香りを確認
  3. 95℃のお湯を180g注ぐ
  4. ウェットの香りを確認
  5. 4分で3回上澄みをブレーク
  6. 10分からすすり始める

カッピングの評価

実際にカッピングを行って感じた事は、
非常にスムースでクリーンな口当たりだと言う事、そして甘さがとてもしっかりと感じられました。
中でもチョコレートライク、そしてブルーベリーのような甘さが強いかなといった印象で、うまい具合にシュガーブラウニングとエンザイマティック系の甘さが調和されていました。

酸味に関してはそこまで高くはなく、Citricな酸味を感じることができました。ナチュラルプロセスなのでそこまで酸の強度は高くなさそうですね。

 

そして次にボディですね。ボディもそこまでウェイトがあるような感じではなく、やや軽めのボディでスムースな質感ですね。

全体的な印象としては非常にクリーンで綺麗。そして甘さのしっかりとしたエチオピア ナチュラルといった感じです。

 

ドリップコーヒー

使用器具

  • ドリッパー:april brewer(プラスチック)
  • グラインダー:COMANDANTE 
  • スケール:ハリオ
  • ケトル:Brewista

april coffeeを淹れるのですから、使うのはもちろんapril brewerです。その中でもプラスチック製のものを使用します。プラスチック製の方が温度保持を高くすることができるので、酸味を明るく抽出することが可能だからです。

 

レシピ作成

先のカッピングにより得られた情報をもとに、より美味しくできるようにレシピを考えていきたいと思います。

カッピング時では特に甘さの印象がよく感じられたので、その点を活かすべく、粉量は13g使い、200gのお湯を注ぐ1:15のやや濃い目のブリューレシオにしたいと思います。

逆に、酸味とボディがやや軽く感じられたため湯温でコントロールしていきたいと思います。
どちらにとってもある程度引き出せそうな86℃に設定したいと思います。

挽き目に関しては、カッピング時に21clicksで挽いた時にかなり硬く、かつ標高の高さを考慮して粗挽きの32clicksに設定していきます。

 

抽出レシピ

  • 粉量:13g
  • 湯量:200g
  • 湯温:86℃
  • 挽き目:32clicks COMANDANTE
  1. 40g 0:00-0:10 circle pour  🌀
  2. 60g 0:30-0:36 center pour   ↓
  3. 40g 1:10-1:20 circle pour   🌀
  4. 60g 1:40-1:46 center pour ↓

抽出時間:3分 TDS:1.23% EY:15.61% 

ナチュラルプロセスのコーヒーはウォッシュドに比べてやや味が出やすい傾向、抽出効率が高くなる傾向があります。今回はレシピベースで甘さを活かしているので、抽出では酸味とボディを引き出したところ。そのため酸味をより明るく演出するために2投目に攪拌を少なくあえて抽出効率を下げることで酸味の明るさを引き出しました。
後半も同じように一点のみで注湯してしまうと、チャネリングが予想されたため、1、2投目を繰り返すようなレシピに設定しました。

 

コーヒーレビュー

 出来上がりのコーヒーはやや未抽出気味な印象でした。エチオピアだとビビって少し粗くしすぎたようです(笑)

ですがそれを考慮しても酸の軽やかさと華やかさ、カッピング時以上にベリー系の印象を強く感じました。フレーバーノートに記載されたラズベリーよりも少し甘さの乗ったドライベリーのようなフレーバーを感じました。

マウスフィールに関しては、未抽出のためややウォータリーですが、口当たりは柔く、クリーンで阻害要因は全くないです。

冷めるとより強くドライストロベリーのような甘酸っぱいフレーバーを感じ、より自然体な甘さを感じられます。

カッピング時に感じたcitricなクリスピーな印象もありつつ、湯温を落としたことで、citricな強めの酸味から、lactic系の丸い酸もより感じられました。

 

少し粗くしすぎた点が難点でしたが、エチオピアナチュラル特有のベリー系のフルーティなフレーバーと濃厚な甘さで、非常に満足のいくコーヒーでした。